に投稿

恵良氏の趣味としての鉄道に思いを馳せてみる

最終更新日 2024年5月14日

鉄道を利用する目的というのは、単に交通手段として毎日通勤、通学に利用するための動いていて当たり前の乗り物であれば、バスや車でも一緒であるように考えてしまうのですが、慌ただしく時間に追われる毎日の環境の中では改めて考える事はないと思います。

鉄道はそれだけ生活の中に溶け込んでしまっている、日常生活の一部なのかもしれません。

日常の生活からふと解放されたときに、日々当たり前に走っている電車の姿に思いを馳せる瞬間、単なる移動の乗り物であった物が、乗りたいと思うものに変わった、なんてことはないでしょうか。

東京近郊を走る鉄道であれば、最近では相互に乗り入れている関係で1本で思わぬところまで行くことが出来たり、また普段利用しない区間に足を延ばすことで近くにいて新たな発見が出来たりと楽しみが益々広がります。

超高速化の時代でスピード競争とコスト重視が鉄道そのものの古き良き味わいというのを、変えてしまいましたが、長距離を走る在来線の特急列車や寝台列車というのが姿を消してゆく中、それまでは必要な足として欠かせなかった列車に時間をかけて移動することを目的に利用したいという人が増えています。

当時の特急列車や寝台列車が不定期運航するときや当時使われていた列車が復刻版として走る時など、人々の注目が集まり、それは目的地に行くことが目的ではなくその電車に乗る事が目的となって、その年代を思い起こさせ、時代を懐かしむ鉄道の記憶は人々の中にしっかりと刻まれています。

鉄道だけで日本国内や世界でも北から南までレールが結ばれている限りどこにでも行くことができて、人々の見方も多様化し、効率性が重視されますが、趣味としての鉄道を利用する人が増えてきたことで、現代社会に適応した快適な車内にも目が配られられ、時間をかけて移動する車内でも退屈しない設備を備えた新しいタイプの列車も続々登場してきており、今後益々楽しみが膨らみます。人は、慌ただしさの中でも心に余裕が生まれたときに何かに満たされたくなりますが、走っている限り、時代を駆け抜けてきた鉄道は永遠に心を満たすものであり続けます。

出典:恵良実