最終更新日 2024年5月14日
狭き門として知られる保育士への道
保育士試験は合格率が約2割ほどとかなりの狭き門です。
人によっては独学で合格する人もいますが、そのほとんどは専門学校で取得できるような形にしている人がほとんどです。
もし独学で保育士試験に臨む場合はいくつかの点に注意をしておく必要があります。
なぜ合格率がそこまで高くないのかをチェックしていくとその理由と対策が見えてきます。
まず筆記試験をクリアするのが結構大変という点です。
筆記試験は2日に分けて行われ、全部で9科目を受けなければなりません。
その9科目に合格して筆記試験をパスできます。
そのためにはすべての科目で6割以上の正答率が条件です。
満点を連発しても1つの科目で合格ラインを下回れば不合格です。
もちろんたった1科目のせいで全てが台無しにするほど厳しくはありません。
合格ラインを上回った科目に関しては科目合格という扱いになります。
科目合格の有効期限は3年となっており、3年の中で全ての科目に合格するようにしていけば問題ありません。
独学で保育士試験に臨む場合は1回で勝負を決めるのか、それとも最初から3年間でアプローチしていくのかを決めておく必要があります。
試験で問われる内容は分厚い参考書何冊分にも及びます。
もしいきなり全ての科目で合格を目指すのであればそれなりの猛勉強が求められます。
一方で最初から3年間での資格取得を目指しているのであれば特定の科目の勉強だけを進めていけば大丈夫です。
要するに最初の戦略をしっかりとしておけば、働きながら勉強をするにしてもより効率的に学習できます。
保育士試験の勉強方法
次に落としやすい科目をマークしておくことです。
保育士試験の中でかなりの難易度を誇るのは社会的養護と教育原理です。
この2つはセットで1科目の扱いになっており、どちらかで6割以上になっても一方がそれを下回れば不合格です。
しかも科目合格として扱われないため、他の科目とは攻略の仕方が異なります。
出題範囲も非常に広く、ケアをしていくのは結構大変です。
ここで大事なのは、得意科目に早くメドをつけて社会的養護と教育原理の科目を勉強していくことです。
メリハリをつけて勉強することで知識の定着がしやすくなります。
社会的養護と教育原理が難しいと思われる背景には暗記だけではどうにもならない問題が多いためです。
他の科目は暗記をすればある程度の点数は稼げますが、これら2つは文章題として出題されることが多く暗記ではどうにもなりません。
文章の理解力が問われるために苦戦を強いられやすくなるのが実情です。
これを克服するにはひたすら問題を解くことやどうして不正解の項目を選んだのかを分析することです。
引っかけ問題にやられたのか単純に力不足なのか、はたまた理解力が低いのかなどを知って対策を立てていきます。
保育士試験の勉強で注意したいのは参考書やテキストの内容を読み込み過ぎないことです。
もちろんこれらの知識がなければ乗り越えられませんが、ある程度の知識を詰め込んだら過去問などを解いていくことがおすすめです。
そうすることで知識が欠けている部分が浮き彫りになるだけでなく、ミスの傾向などをつかめます。
インプットを重視するよりもアウトプットを重視した方がより知識の定着や問題傾向の慣れが見込めます。
また学生時代に培った受験のテクニックを思い出して試験に挑むことも必要です。
まだまだ高い壁がある
これだけしんどい思いをして筆記試験をクリアしたにもかかわらず、まだ乗り越えるべき壁は存在します。
それは実技試験であり、多くの人はちょっと練習をすれば大丈夫だろうとなめてかかってしまう項目です。
さすがに合格率は高いですが、ちゃんと練習をしておけば簡単にパスできるのになめてかかったことで不合格になってしまうことも十分にあります。
試験は3つの科目から2つを選び、それぞれで6割以上の得点を得られれば合格です。
1つ目は音楽となっており、子供に聞かせることを想定しピアノで弾き語りを行います。
歌に自信がなくても心配はなく、大きな声で元気よく歌えば問題ありません。
次に絵画ですが、こちらはどのようなお題が出されるのかを調べて実際に描いてみることをおすすめします。
もし絵が下手だという人はあえてここを選ぶ必要はありません。
最後に読み聞かせです。
子供が集中できるような形で3分程度の話をしていきます。
音楽か絵画のいずれかを選び、読み聞かせを多くの人がチョイスしますがちゃんとした練習が必要です。
これらをこなしてようやく試験にクリアします。
弾き語りといってもレベルは高くなく、子供でも弾けるような楽譜を見て弾いていきます。
そのため電子ピアノなどを確保して1週間程度みっちり練習すれば大丈夫です。
あとは全体的に計画を立てて準備を怠らないようにしていけば予期せぬ理由で試験に落ちてしまうこともなくなります。
結局は油断や無駄の多さが合格と不合格を大きく分けており、1つずつ積み重ねていけば確実に合格します。