に投稿

不貞行為と慰謝料の関係

最終更新日 2024年5月14日

結婚をしている男女のうちのどちらかが、別の異性と体の関係を持つことを不貞行為といいます。

結婚をしていれば不倫になり、離婚原因になるだけではなく、慰謝料請求の対象になるのは言うまでもありません。

不倫と似たような言葉に浮気がありますが、どちらも相手を裏切る行為である点において共通していますが、結婚しているかいないかの違いがあります。

結婚していれば不倫にあたります。

結婚してから子供ができると一般的には夫婦の性的な関係は減少してきます。

これが数年続くとセックスレスと呼ばれるようになることがあるでしょう。

この時、男性は風俗に行く人もいるはずです。

妻が同意している場合は問題ありませんが、妻が風俗に行くことに反対している場合や妻に内緒で行った場合は不倫とみなされます。

それがきっかけで離婚をし、慰謝料を請求されることもあります。

ただ、女性にも原因があるとすれば、慰謝料をするのは難しいでしょう。

風俗と不貞行為の関係

ただ、厳密に言えば、風俗にも様々なものがあります。

本番行為ができるところだけでなく、口淫がメインのところも少なくありません。

どこまでが不貞な行為なのかの線引きが大事になりますが、本番行為や口淫は不貞行為といえ離婚原因になる不倫に該当します。

キスをしただけの場合は争いがあるところですが、不貞とはいえず離婚原因にはならない不倫と考えられています。

異性と食事をする場合もお互いに気持ちがあれば離婚原因にならない不倫ですが、単に会社での付き合い程度であれば不倫には該当しません。

結婚をしていないけども、事実上結婚しているように見える男女は世の中にいます。

いわゆる内縁関係の男女がこれに該当します。

婚姻関係と内縁関係の違いは単に結婚届けを提出しているかどうかの形式的な違いでしかありません。

したがって婚姻関係にない内縁の男女のうちどちらかが不貞行為をおこなった場合にも慰謝料請求をすることは可能になります。

ただし、内縁関係の男女の場合は慰謝料請求をしても支払額は少なくなるのが普通です。

不貞行為をした相手を一度許して慰謝料請求をしなかった場合でも、後になりどうしても許すことができないと気持ちの変化があった場合にも慰謝料請求をすることは可能になります。

(参考:不貞行為 慰謝料 相場

かつて、民法では一度相手の不貞行為を許した場合は、その時から10年間は慰謝料請求をすることはできないといった決まりがありました。

ですが、現在の民法はその規定が削除されていますので、後から考えが変わり慰謝料請求をしても認められると解釈されています。

■どういう行動をしたら不貞行為なのか

民法770条ではもし配偶者が不貞行為をした場合に離婚の訴えをすることができると書いてあります。

つまり浮気や不倫といったことは立派な離婚の原因になりうるということです。

ちまたでは、もし付き合っている相手がいたり結婚相手がある場合、デートするだけでも浮気、密室に二人でいたら浮気など色々な意見があります。

しかし、法律上どのような行動をしたら不貞行為だとみなされるのかはあまり知られていません。

なので、どこからが不貞行為なのか、書いていこうと思います。

不貞行為の定義について

不貞とは詳しく言うと「配偶者のある者が自由な意思にもとづいて、配偶者以外の者と性的関係を結ぶこと」ということです。

つまり、不貞というのはあくまで性的関係を持っていた時に限るのであって、二人きりで食事やデートをすること自体は問題ないということになります。

実際の裁判でも焦点となるのは性交渉の有無です。

しかし、性交渉の有無を証明するのはなかなか難しいとされています。

つまり、先ほども書いた通り二人きりでいるところを写真で撮ってもそれは不貞行為の証拠にはなりえません。

また、キスをしているところも証拠にはなりえません。

普通の男女交際では相手方がキスをしていたら浮気とみなされるのが普通だと思いますが、法律上では浮気とはみなされないということになります。

なぜなら、法律は家庭間の問題に入ることに積極的ではないからです。

家庭間の問題は家庭間で解決することを是としているのです。

裁判所に暇ではないので軽い揉め事に裁判を使うことは許されません。

つまり、結婚生活の破綻の証明をしないといけません。

なので、破綻の決定的な証拠としてやはり性的関係を立証しなければいけません。

性的関係の証拠が必要

性的関係を証明するためには証拠が必要です。

また、二人きりでいるだけでは証明は困難です。

しかし、必ずしも実際の現場を証拠としてあげる必要はありません。

二人でホテルや家などの密室にいること、つまり入るところと出るところを写真におさめることができれば性的関係の証拠にすることができます。

それだけでなく、不倫相手と子供を作っていた場合ももちろん性的関係を立証することができます。

このように不貞行為とは簡単にいうと性的関係のことを指します。

夫が風俗店を利用していた時はもちろん、妻が風俗店で働いていた時も性的関係をもっていたということになります。

離婚の裁判は個人的な事情も絡みますが、裁判官はそのような個人的感情を考慮してはくれません。

決定的な性的関係の証拠がなによりも裁判の決め手になります。