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中古住宅の購入のメリットと検討したいポイント

最終更新日 2024年5月14日

◆中古住宅の購入のメリットと気をつけたいポイント

これからマイホームを購入しようとする場合には多額の費用がかかるのは周知のとおりです。

もちろん規模やグレードにもよりますが、一般的にいえばマイホーム購入に必要な費用は数千万円レベルとなっており、これはサラリーマンとして会社に勤務している人の年収の数倍にもおよぶ金額です。

そこで多くの場合には一生に一度の大きな買い物となるわけですが、なかなか家計の事情にかんがみてそれだけの金額を用意することが難しい場合があることも確かです。

その場合に選択肢として注目しておきたいのが中古住宅です。

通常は以前の持ち主が増設した設備などもそのままですので、たとえばカーポートや太陽光発電システム、床暖房、ユニットキッチン、電気温水器などといった、新築住宅であればオプション扱いで整備するのに相当の金額を費やさざるを得ないものまでも、そっくりそのまま引き継ぐことができます。

◆建物そのものだけではなく、立地などの他の条件にも優れていることが多いのも事実

また以前に人が住んでいたという実績がある以上、建物そのものだけではなく、立地などの他の条件にも優れていることが多いのも事実です。

病院やスーパーマーケット、小中学校、鉄道の駅やバスターミナルなどといった施設が近くにあったり、市町村の運営する上水道や下水道が整備されているエリアに含まれていてそのサービスが受けられることなどがその事例として挙げられます。

新築住宅であればこのような条件を満たす土地を探すところからはじめなければなりませんが、中古住宅の購入であればこのようなめんどうなプロセスを省略できるところも大きな魅力です。

しかし実際の購入となるといくつか注意をしておくべきポイントがありますので、それを踏まえた上で検討し、交渉に臨むことが必要です。

不動産はいったん購入してしまうと、その後気に入らないからといっても容易に売却することは難しく、売却をするならばそれなりの労力が必要になります。

引き渡しを済ませる以前であれば、違約金を支払うなり、あるいは手付金を放棄して解約をするといった方法もとれないわけではありませんが、いずれにしても金額的にはかなりの痛手になることは確かです。

したがって最初の段階から慎重に行動することが求められています。

◆中古住宅の場合には単純に価格だけで購入を決めないこともたいせつ

たとえば中古住宅の場合には単純に価格だけで購入を決めないこともたいせつです。

以前の持ち主が何らかの欠陥があることを認識して売却を進めた可能性もあります。

それは土台の傾きや雨漏りなどの物理的な欠陥もありますし、隣接する地主と境界をめぐりトラブルになっている、境界がそもそもはっきりしていない、建物のひさしなどの部分が越境しているなどの権利関係での欠陥ということも想定されます。

以前の持ち主が事実を隠して取引したとして、引き渡し後に何らかの欠陥が見つかったとしても、瑕疵担保責任として相手から損害賠償または修理費を受けることは一般に可能です。

ただしこれらの事実を納得した上で、瑕疵担保責任なしのような条件で購入した場合には、もともと欠陥の部分が通常価格から差し引かれた上で安価な売却価格が設定されていたものと考えられますので、後で責任を問うことができなくなります。

この場合は欠陥があってもリフォームなどは買い主が経費を負担しなければなりませんので、結果的にはそれほど安くはなくなってしまうおそれも否定できません。

◆中古住宅の購入に際して、かならず現地を確認してみることは鉄則

また中古住宅の購入に際して、かならず現地を確認してみることは鉄則といえます。

写真や解説文などでいかに理想的に見えたとしても、実際に住んでみた結果がイメージとはまったく違っていることはいくらでもあります。

たとえば周囲が山林であれば建物が立派でも太陽光がまったく当たらず不健康な生活を強いられてしまうことがありますし、一見するとメリットなはずの敷地が広いことも雑草の除去などの管理が行き届かない原因になっていたりすることがあります。

また敷地や建物そのものには直接の関係がなくとも、周囲に墓地やごみ集積所のような施設があったり、あるいは幹線道路に面していてトラックなどの騒音に我慢ができないこともあり得ます。

特に日照や騒音、臭気などの目には見えない環境は現地を訪れなければなかなか把握がしにくいものです。

インターネットの不動産売買専門のポータルサイトや市販されている不動産情報誌などを見てもそうですが、物件の所在地や床面積、敷地面積、上下水道などのインフラの有無、間取りや室内設備、築年数などの基本となる情報は書かれていても、騒音や臭気をはじめとする事項は書かれていないのが普通ですので、みずからチェックすることには大きな意義があります。