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IPO支援の基礎知識を日本クレアスさんが解説

最終更新日 2024年5月14日

IPO(株式上場)を行うことは、企業に多くのメリットをもたらします。
例えば、新たな投資家から資金調達できる、企業の信用・信頼度が高まる、知名度が向上して高い広告宣伝効果が期待できるといったメリットが得られます。
そのため、株式上場は経営者にとって非常に大きな目標のひとつであると言えるでしょう。
しかし、株式上場は厳しい審査をクリアする必要があり、決して容易にできるものではありません。

上場審査について

企業が株式上場するためにクリアする必要がある上場審査は、大きく主幹事証券会社による「引受審査」と、各取引所による「公開審査」に分けられます。
引受審査は、日本証券業協会が定める「有価証券の引受け等に関する規則」に基づいて、「募集又は売出しを実施する会社(発行者)が将来にわたって投資者の期待に応えられるか否か」、「募集又は売出しが資本市場における資金調達又は売出しとしてふさわしいか否か」、「発行者の情報開示が適切に行われているか否か」といった観点で行われます。
具体的には、まず指定された書類を証券会社へと提出しなければいけません。
提出書類は証券会社の審査部門でチェックされ、明確にする必要があると判断された項目に関して質問がなされます。
そして、指定された提出期限までに、その質問に対する回答文書を作成して提出しますが、このようなやり取りが複数回繰り返されるのが一般的です。
一方の公開審査は、上場企業として相応しい企業なのかを判断する審査です。
必要書類を提出して、質問と回答を繰り返すという流れは引受審査と似ていますが、オフィスが実在することを確認するための実査や、代表者などの資質を見るための面談も行われます。

引受審査をいかにして通過するのかが上場を成功させるポイント

株式上場するには、このような審査に通過する必要がありますが、多くの場合、引受審査に通過すれば公開審査も通過できるため、いかにして引受審査を通過するのかが上場を成功させるポイントとなります。
しかし、近年は上場後の不祥事を防ぐために従来よりも引受審査の厳しさは増しています。
したがって、株式上場を行うためには審査に向けた事前準備を入念に行う必要がありますが、行わなければいけない準備は多岐わたり、その量も膨大となるのが一般的です。

上場審査に通過するための準備をスムーズに進めるためには、IPO経験のあるCFO(最高財務責任者)を雇用したり、社員を教育してCFOに育て上げるといった方法が考えられます。
豊富な経験や知識を持ったCFOを雇用できれば、上場審査に向けた準備はスムーズに行える可能性は非常に高いですが、そのようなCFOを雇用するとなると相当のコストがかかります。
加えて、相応しい人材が見つからない可能性も十分に考えられるでしょう。
また、社員を教育する場合はコストは抑えられますが、誰を教育するのか、どのように教育するのかといった部分から計画を進める必要があります。
そのため、CFOを教育する場合は、多くの時間を費やすことを覚悟しなければいけません。

IPO支援コンサルタントのメリット

このように、上記の2つの方法にはそれぞれ問題点があります。
したがって、株式上場を目指す企業の中には、IPO支援サービスを提供する日本クレアス税理士法人などのコンサルティング会社と契約して、CFOの業務の一部をアウトソーシングする企業も数多く存在します。
IPO支援コンサルタントには、株式上場を成功させるノウハウや経験を持っているので、上場審査に向けた準備をスムーズに進めることが可能となりますし、CFOを雇用したり育てたりするよりもコストと時間を削減できる可能性があります。

➡︎日本クレアス税理士法人 評判

ただし、CFOの業務をアウトソーシングする場合は、どのコンサルティング会社と契約するのかが非常に重要です。
IPO支援サービスを提供するコンサルティング会社には、大きく証券会社系と会計士系の2種類があり、それぞれ得意とする業務が異なります。
証券会社系は、主に主幹事証券会社や各取引所への対応を得意とするコンサルティング会社です。
主幹事証券会社や各取引所の審査実務を熟知しているので、上場審査で提出を求められる書類や回答書を効率的に作成することが可能となるでしょう。
加えて、主幹事証券会社の対応が適切なのかを判断するセカンドオピニオンとしての役割を期待することもできます。
会計士系は、主に内部統制や決済開示体制の整備を得意とするコンサルティング会社で、財務諸表などの作成時においては企業と監査法人とをつなぐ役割を担ってくれます。
また、会計士系のコンサルティング会社には、単に業務を負担してくれるタイプと、自社で管理体制を構築して運用できるようにサポートしてくれるタイプがあります。

まとめ

このように、IPO支援サービスを提供するコンサルティング会社には証券会社系と会計士系の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。
そのため、コンサルティング会社と契約する際は、まずは自社が求める支援を明確することが大切で、その上で必要な支援を行ってくれる会社と契約することが株式上場を成功させるポイントとなるでしょう。